2020年前半 – 山陰、北東北へ
この年の年始は東京から冬の18きっぷを使い、新潟の新発田城攻めから始まりました。日帰りのため新発田の街に50分ほどしか滞在できない弾丸ツアーでしたが、なかなか行けそうで行きにくいお城だったので嬉しかったです。
もう80城(続100は75城)を超えたこの頃は、東京 or 名古屋から遠いお城ばかりが残りました。なので18きっぷの季節にガーッと遠くまで行くスタイルになってました。
春の18きっぷシーズンには津和野城、大内氏館、帰りに松江城、月山富田城に寄って名古屋に戻ってきました。大内氏館のある山口市の街並みが落ち着いていて、とっても良かったです。松江城は久しぶりの現存天守閣で、やはり建物が残っているお城っていいなと再認識しました。雪隠(トイレ)も残ってるレアな天守閣です。
そして7月夏の18きっぷシーズンは東京から4日間、先ずは一日掛けて八戸に移動し、翌日に根城、弘前城、浪岡城を周り途中下車し大鰐(おおわに)温泉に浸かってからその晩は秋田に泊まりました。3日目は早朝から脇本城、秋田城、久保田城を周ってから鶴岡城に行って、その夜は新潟県村上で友人が経営している旅館に泊まりました。そして4日目朝に村上城に登り鮭の養殖で栄えた村上の城下町を散歩してから東京に戻りました。
この東北の旅は、それぞれのお城がJR駅に近いためとても効率よく周れました。
2020年夏 – 更に北海道、九州西南部へ
8月は家族旅行で道東旅行に行き、ついでに100名城1番城である根室チャシ跡へも行きました。チャシとはアイヌ人の砦で、100名城の最難所(アクセスしにくい場所の意味)でもあるため、感慨深いものがありました。
道東から帰って残りの夏休み、東京から一旦名古屋に戻り、今度は18きっぷで九州長崎の島原城、原城、フェリーで有明海を渡り復興中の熊本城を外から眺め、鹿児島まで下り鹿児島城、知覧城に寄った後、再び熊本まで戻り翌朝に八代城、そして続100名城中バス停から一番遠い鞠智(きくち)城に行きました。最寄りのバス停から夏の日差しの中、片道1時間近く歩いたと思います。
秋には前から行きたかった宮崎の高千穂峡にLCCで熊本空港に行ったついでに、人吉城(水害被害により中に入れず)、延岡城、角牟礼(つのむれ)城にも寄りました。特に角牟礼城はクルマじゃないとなかなか行けないので、ここもある意味難所ですね。
そして沖縄、九州東南部へ
更にこの年の11月LCCを利用して遂に沖縄にも上陸しました。沖縄本島には100名城3つと続100名城2つ併せて5城をレンタカーを利用し2日間で周りました。琉球王朝時代のグスクと呼ばれるこれらのお城は、琉球の築城名人護佐丸(ござまる)と呼ばれる武将に造られたもので、石垣の角が美しい丸みを帯びており、中でも座喜味城(ざきみグスク)が印象的でした。沖縄のグスクは他の地域のお城と明らかに違うので100/続100名城巡りの良いリフレッシュになります。
更に12月、またもやLCCを利用し鹿児島空港往復で、レンタカーを借りて飫肥(おび)城、佐土原城、志布志城を周りました。特に飫肥城天守跡には飫肥杉の林があってとても幻想的な景色でした。この旅行では霧島温泉郷に泊り、強烈な硫黄の香りのする旅館の源泉かけ流し温泉がとっても良かったです。
また最終日の飛行機の出発まで時間があったので、大隅の国一宮神社である鹿児島神社にも寄りました。これがその後始めることになる全国一宮巡りの最初の神社となりました。(現在94ヶ所訪問)
2020年年末 – 対馬、五島といよいよラストスパートへ!
ここまで読まれた方は「この人なんでこの年こんなに激しくあちこち行くのだろう?」と不思議に思われるかもしれません。それは昨年の今頃、コロナの在宅ワークのおかげでいつ名古屋単身赴任終了を会社から言われてもおかしくない状況だったので、東京に戻る前に西日本のお城を全部周っておきたいと思ったからでした。
と言う意味では、名古屋にいるうちに冬の18きっぷでも行ける対馬の金田城、五島の福江城は必ず行っておきたい場所でした。対馬、五島列島福江島とも博多港からフェリーが出ており、名古屋 – 博多間は名古屋駅を始発で出れば21時頃に博多駅に着くため、そこから夜行フェリーに乗れば対馬、五島とも翌早朝到着できるので、とっても便利なんです。対馬に至っては早朝厳原港に着いて午後の博多戻りのフェリーに乗れば良いので、対馬で1泊する必要もありません。
対馬の金田城も西日本に点在する古代城の一つで、万葉集の防人(さきもり)の歌に出てくる防人はここに駐屯してた人達だったんだ、と妙に感心してしまいました。2時間ほどかけてところどころに残る城壁と海の景色を見ながら、トレッキング気分でグルッと周れます。
五島の福江のお城は、幕末の外国船の脅威から海防目的で建てられたため、ここと北海道の松前城は珍しく幕末に建てられた日本式城郭なんです。
怒涛の城攻めだった2020年、100名城は19城周り98城目、続100は22城回り97城目と、遂にリーチとなりました。
2021年 – 遂にゴール!
先ず今年の春の18きっぷシーズンは去年7月の東北遠征で寄る時間のなかった岩手・青森県境にある九戸城に行きました。東京を朝の始発で出てその日の夜は盛岡に泊まり、いわて銀河鉄道の1日フリーチケットを使い九戸城へと行きました。南部氏の壮大な縄張り跡の残る見事な城跡で説明書きによると戦国時代最後の戦があった場所だそうです。この旅行の帰りに仙台で大地震に遭い、JR線が止まったため仙台で半日以上足止めを食らうおまけもつきました。
そして・・・11月、最後に残った北海道道南4城に行くため、飛行機で函館往復の最後の城攻めをしました。函館空港でレンタカーを借り、空港のすぐ隣にある志苔館(しのりだて)を訪れ、次に五稜郭に行きました。五稜郭は五稜郭タワーに登らないとその城郭の美しさが分からないため時間を確保してタワーから見るのがおすすめです。もうこの時点でそれぞれ99城目となり、その夜は函館山から美しい函館の夜景を堪能して、翌日のラスト城攻めに備えて寝ました。
さて翌朝いよいよ最後の城攻めの日です。先ずは松前城ですが早く行き過ぎてもお城が開いていないため、途中トラピスト修道院、青函トンネル資料館、千代乃山/千代の富士記念館に寄ってから松前城に入りました。前もって書道をやってるウチの子に書いてもらった「祝百名城達成」の幕を持って、チケット売り場のおばさんにお願いして記念写真を撮ってもらいました。
そして感慨に浸るのもほどほどに続100の最後、上ノ国勝山館に向かいました。勝山館の麓の道の駅で、てっくい(地元で採れる大ヒラメ)漬け丼を食べ、いよいよ本当にラスト200城目に来ました。季節がら訪問者もほとんどなく、資料館も閉まっていたため、同じく「祝続百名城達成」の帯を持ちケータイ電話カメラのオート機能を使って一人記念撮影をし、全ての旅を終えました。
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